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【奈绪美的故事(日文版)】(14-16)作者:高野奈緒美
送交者: 齊人[☆★声望品衔8★☆] 于 2023-01-29 7:06 已读 2269 次 2 赞  

齊人的私房频道

回答: 【奈绪美的故事】(0-16)作者:高野奈緒美 由 齊人 于 2023-01-29 6:59

ある性転者の告白
高野奈緒美 cool18.com

第14章-1 cool18.com

  三日後、第二のテストの実施を告げられました。 cool18.com

  それは、女性としてセックスアピールを確かめるという名目で、見ず知らずの男たちが私にどのくらいの関心を示すかを調べるということでしたが、具体的な中身は全く知らされません。 cool18.com

  そもそも、再手術のためという、このテスト自体が全く意味を持たないものであったことは、数日後の衝撃的な出来事によって明らかになるのですが、その時の私は、本能と理性の狭間で激しい葛藤を繰り返し、彼らの真の目的に気づく心のゆとりは全く残っていませんでした。その「本能」とは、全身に間断なく流れる女性ホルモンとエンドレスに聞かされるCDとの相乗効果によって、肉体的にも、精神的にも女性化が急速に進行し、自分が男であったことすら忘れてしまいそうになっていることです。そして「理性」とは、早く再手術を受け、結花との生活を始めなければという、一種の使命感に基づくものでした。 cool18.com

  その日、私が指示された服装は、固めの素材でできたバイオレットのパステルカラーのツーピーススーツでした。その日のテストが戸外で行われることを伝えられていたので、久しぶりにおとなしめの服だったことにホッとしました。 cool18.com

  (よかった・・・。これなら、あの時のように恥ずかしい思いをしなくても済む。) cool18.com

  私は姿見に映る自分の姿を見つめ、仕上げのチェックをしながらも、あの忌まわしい新宿での体験が脳裏に浮かんでいました。 cool18.com

  それは、身体にフィット感のあるボディコンスーツではあったものの、スカート丈も、膝上15センチほどで、全体的に上品なデザインでした。私は、メイクの仕上げとして、ワインレッドのルージュを引き、ロングのウィッグを被り、最後に黒のパンプスを履くと、ゆっくりと部屋を出ました。 cool18.com

  長い廊下を歩く時、表情に笑顔が加わっていくのがわかりました。あの満足のいく準備ができた時に、心からわき上がってくる女性特有のナルシストな気分を、その日も味わうことができたのです。 cool18.com

  鼻歌交じりにリビングのドアを開けると、村井と涼子、さらに本城と田中も話を止め、私の方に視線を送ります。いつもなら、ここで、下をうつむいてしまったのでしょうが、どういうわけか、その日はもっと視線を浴びたいという欲求の方が強くなり、堂々と彼らの顔を直視しました。恐らく上品な服をきれいに着こなすことのできている自分に注目を集めたいという、女性特有の気持ちだったのだと思います。もちろん、それは、心の女性化が一段高いステップにあがっていることを意味するものだったのでしょうが。 cool18.com

  「あら、きれいじゃない。でも、何となく、おとなし過ぎる感じねぇ。どう?村井ちゃん。」  cool18.com

  「ああ、最後のテストの割には地味だなぁ、これは・・・。」 cool18.com

  村井が涼子の言葉を受けて同意を示しました。 cool18.com

  「で、でも・・・これ、言われた通りの服ですけど・・・」 cool18.com

  私は少し不安げな表情で言いました。 cool18.com

  「うん、そうなんだけど、今日は何しろ最終テスト、セックスアピールテストだから、それなりの服にしないと・・・ね? その方が、合格しやすいからいいじゃない、奈緒美ちゃんも。フフフ・・・。」 cool18.com

  「さ、最終・・・? じゃ・・・これが最後ってこと・・・ですか?」 cool18.com

  私は、村井と涼子の言った『最終テスト』という言葉に、我を忘れて喜びの声を上げました。 cool18.com

  「そう、最終テスト。だから、合格すれば、晴れて解放ってわけよ。どう?うれしい?それとも、もう男に戻る気がなくなっちゃったかしら? フフフ・・・」 cool18.com

  私は涼子の言葉に、ドキっとしました。もちろん監禁生活から解放されるのですからうれしくないはずはありません。 cool18.com

  でも不思議なことに、心のどこかで、 cool18.com

  (本当に男に戻っていいの?このまま、女の子として生きていた方が幸せなんじゃないの?) cool18.com

  という問いかけがわき上がってくるのです。私はそんな問いかけを理性で打ち消そうと、首を左右に振り、あえて、男の意識を強く持とうとしました。 cool18.com

  (何、考えてるんだ? 男に戻って結花と暮らせるんじゃないか。 うれしいにきまってるだろう。) cool18.com

  けれども、実際に私の口から出た言葉は、 cool18.com

  「ホ・・・ホントなんですね? うれしいです。奈緒美、とってもうれしいです・・・。涙が出てるほど・・・うれしいです・・・。」 cool18.com

  というものでした。 cool18.com

  もちろん、それは村井たちの機嫌を損ね、解放の約束が反故になることを避けなければという防衛本能によるものでしたが、同時に心の片隅に、男たちから可愛く見られたいという女性化した心理があったからかもしれません。 cool18.com

  私の、自分でも驚くほど自然な女の子としての仕草に、村井も涼子も心から満足げな表情を浮かべて頷きました。 cool18.com

  「でも、セックスアピールテストって・・・・何ですか?」 cool18.com

  私は、これが最終テストであると告げられたことの喜びに、肝心な部分を確かめるのを忘れていたのです。 cool18.com

  「うん、それはね、ここにいる人たちは、みんな奈緒美ちゃんのこと、可愛い女の子になったって思っているけど、外の知らない男の人たちにはどれだけ魅力的に写るかわからないじゃない? だから、それを試してみるの。ね、だから、そんな地味なのじゃなくて、色っぽい服にしないと・・・あ、そうだ、ちょっと、待ってて・・・」 cool18.com

  涼子はそう言うと、リビングの片隅に予め畳んであった服を抱えて、近寄ってきました。私の心からは快活さが消え、不安な思いが大きくなっていきました。 cool18.com

  「さあ、これに着替えて。この方が奈緒美ちゃんらしくて似合うんだから。フフフ・・・。」 cool18.com

  私は涼子の差し出す衣類を手に取り、広げてみました。 cool18.com

  それは、タオルのようなソフトな素材でできた純白のツーピーススーツのようなものでした。ただ上下に分かれたそれぞれが見るからに小さな布きれにしか見えないのです。 cool18.com

  私は自分の甘さに情けなくなりました。 cool18.com

  このテストの一番の目的は、私に辱めを与え、それによって涼子の溜飲を下げることにあったのを忘れていたのです。ですから上品なスーツなどで外出させる意図は最初からなかったのです。恐らく私が上品なスーツに身を包むことで明るい気分になることを涼子は予期していたのでしょう。そして、その上で羞恥心をあおれば、一層の効果があることもわかっていたに違いないのです。 cool18.com

  私の口からは無意識の内に大きなため息がこぼれましたが、これが最終テストだからと心に言い聞かせ、着ていたスーツを脱ぐと、ピンクのブラジャーと、スキャンティだけを残して、手渡された服に袖を通そうとしました。 cool18.com

  「ちょっと、待ってよ。ブラしてちゃ、だめでしょ。そういう服を着るときはノーブラにしなさいって、教えてあげたじゃない。忘れちゃったの?」 cool18.com

  私はためらいながらも、背中に手を回し、ブラジャーのホックを外しました。抑圧から解放された豊満な双乳がブルンッと露わになり、そばで見ていた彼らの視線がそこに一斉に集まりました。私は思わず、両手を胸の前で交差させ、彼らの視線をそらそうと身を屈めたのです。 cool18.com

  「ホントに何度見ても、惚れ惚れするくらい、良いスタイルしてるわねぇ。恥ずかしそうにしている仕草も、女の子そのものじゃない。とても、男だなんて信じられないわ。ねえ、いっそのこと、ホントの女の子になっちゃった方がいいんじゃない? その方があなたも幸せだと思うけどなぁ。 フフフ・・・。」 cool18.com

  私はその言葉に本心を見抜かれているような気がして、思わず、涼子の顔をキッとにらみつけました。 cool18.com

  「冗談よ。冗談・・・。今日のテスト終わったら、解放されるんだものね。わかってるわよ。アハハ・・・。でも、合格すればってことよ。だから、せいぜいがんばるのよ。奈緒美ちゃん フフフ・・・」 cool18.com

  ブラジャーを外し、上半身を露わにした私は、彼らの視野から乳房を隠すように背を向けると、もう一度服に袖を通しました。 cool18.com

  「な・・・何、これ・・・?」 cool18.com

  私の口から無意識に驚きの声が漏れました。 cool18.com

  袖を通してみると、その服が頼りないほど小さいことに気づいたのです。海辺のリゾートやプールサイドならいざ知らず、町中で普通に着るような服などと呼べるものではありません。まるでセパレーツの水着のトップと言ってもいいような大きさしかありません。これでは、Dカップの豊かな双乳が作る谷間とくびれたウエストをすっかり晒しています。しかも素材は思った以上に薄く、服越しでも、ツンと突出した乳首の色や形がはっきりと見て取れるのです。 cool18.com

  私は鏡に映る自分の姿に呆然とするしかありません。 cool18.com

  「なに、ぼーっとしてるの? 自分の姿にホレボレしちゃったわけ? ホント、ナルちゃんなんだから。フフフ・・・。さあ、早く下も着ちゃいなさいよっ。」 cool18.com

  私はその言葉に急かされ、もう一枚の布きれ(そう呼ぶ方がピンとくるようなものでした)を手に取ると両足を通しました。 cool18.com

  (ああ、やっぱり・・・) cool18.com

  恐らくそれが、マイクロミニであることは予想していましたし、広げて見た時に、かなり小さいこともわかっていましたが、身につけた姿を改めて鏡に映し出してみると、その丈の短さは想像を遙かに超えたものでした。 cool18.com

  股下数センチの裾と、ピンクのスキャンティのアンダーラインとの差は、恐らく1,2センチしかありません。いえ、そればかりではありません。スカートのウエスト部分は、腰骨にやっと届くくらいの、いわゆるヒップハンガータイプのデザインで、お臍の周辺を露わにしてしまっているのです。 cool18.com

  それは、あの新宿での悪夢のような体験をした時以上の過激なスタイルでした。 cool18.com

  もしも、このまま外出すれば、通りすがる人々の視線や投げかけてくる言葉がどのようなものになるか、考えただけで背筋が凍り付く思いでした。 cool18.com

  けれども、彼らの指示を拒否することなど許されないことは、自分が一番よく知っています。私は結局、そんな信じがたい恥辱的な姿で屋敷を出ることになったのです。 cool18.com

第14章-2 cool18.com

  私たちは住宅街を駅に向かって歩いて行きました。彼らは、あえて車ではなく電車での移動を選んだのです。もちろん、それにも計画された企みがあったからですが。 cool18.com

  幸い屋敷の近くは閑静な住宅街だったため、行き交う人は多くはありませんが、決して皆無というわけではなく、時折何人かの男女とすれ違うことはありました。 cool18.com

  その中には、私の姿を見て、あからさまに好奇なまなざしを向ける男や嫌悪感を示す女の顔があり、ひそひそと噂しあうグループもいました。そのたび、私の心の中の羞恥心はいやが応にも高められ、下をうつむきながら歩くことしかできませんでした。私の目には、細く伸びたノーストッキングの脚と純白のハイヒールのミュールだけが映っていました。 cool18.com

  (ああ・・・恥ずかしい・・・死にたいくらい・・・恥ずかしい・・・) cool18.com

  やがて駅に着くと、うつむく私の紅潮した耳に、涼子が囁きました。 cool18.com

  「さあ、ここからは一人よ。私たちは遠くから、指示するから・・・。わかったわね。最後のテストだからね。」 cool18.com

  私の耳にあの小型のイヤホンが差し込まれ、白い小さなハンドバックの中には、受信器らしい黒い機器が入れられました。 cool18.com

  「ま、待って、ひ、一人に・・・一人にしないで・・・」 cool18.com

  私は、離れていく涼子たちの背中に向かって蚊の鳴くようなか細い声で呼びかけました。 cool18.com

  午前十時を迎える駅の構内はラッシュアワーもピークが過ぎ、混雑も収まっていました。けれども、一人ぽっちにされて、改めて周囲を眺めてみると、行き交う人々の私に向けられる視線がそれまでの遠慮がちなものから、無遠慮なものに変っていくのがわかりました。 cool18.com

  見るからに「そのスジ」風の村井たちがそばにいたときは、私のことを彼らの情婦くらいに見ていたのでしょう。だから、もしも露骨な視線を向ければ、どんな因縁をつけられるかわかったものではないという心理が働いていたのだと思います。けれども、彼らと離れ一人だけになれば話は別です。見るからにおとなしそうな女の子が、その顔に不釣り合いな濃いめのメイクをし、立ちすくんでいるのです。しかも、大胆にもウエストの大半を露出し、今にも下着が顔を出しそうな超マイクロミニという、めったに見ることができない挑発的な服装をしているのです。それは、朝の駅の構内には全くそぐわない姿です。もしも、3ヶ月前に、私自身がこんな姿の女の子を駅で見かけたら、きっと男を欲しがっている淫乱で変態な女の子だと思い、ジロジロと露骨な視線を浴びせたことでしょう。 cool18.com

  「すっげー、見てみろよ。あれ・・・ほら、ほら・・・」 cool18.com

  「ん?どれどれ、おっ、すげーな・・・。あんな服着て・・・もしかしてあれか? 痴女ってやつか?」 cool18.com

  「いや、でも、それにしちゃ、可愛い顔してるじゃん。それに、すっげーいい身体してるぜ・・。オッパイもでけぇしな・・・。」 cool18.com

  「ホントだぜ、それに脚も細くて、足首なんかきゅっと締まってて・・・うまそうー」 cool18.com

  「なんか、俺、おったっちまったよ・・・」 cool18.com

  「お、俺もだよ・・・。」 cool18.com

  私を見て噂しあう男の声が聞こえてきます。 cool18.com

  (は、恥ずかしい・・・お願い・・・そんな目で・・・見ないで・・・) cool18.com

  私は下をうつむいて聞き流すしかありません。本当は、その場で身を屈め、彼らの視線を避けたい思いでしたが、そんな姿勢を取れば、純白のスカートの裾からピンクのスキャンティが露わになってしまうのがわかっていたからです。 cool18.com

  その時です。数人の女子大生らしいグループが私を見ると、一斉に辛辣な言葉を言い合っているのが聞こえてきたのです。 cool18.com

  「な、なに、あれ・・・痴女よ、痴女・・・。」 cool18.com

  「え?すごいわね・・・、チョー変態って感じぃ・・・」 cool18.com

  「男が欲しくてあんな格好してるのかなぁ・・・?」 cool18.com

  「決まってるじゃない、男にヤられたくて、あんな格好してるのよ。」 cool18.com

  「でもさ、結構可愛い顔してるじゃない。普通の格好してても、モテるんじゃない?」 cool18.com

  「ばかね、ああいうのって病気なんだって。普通のエッチじゃ、物足りないのよ、きっと・・・。」 cool18.com

  「そうよね、いつも、あそこ濡れ濡れになって、誰か入れてーっなんて・・・アハハ」 cool18.com

  「うわっ、すごい露骨ぅー・・・でも、よく恥ずかしくないわね、同性として、ちょっと許せなくない?」 cool18.com

  私は心の中で叫びました。 cool18.com

  (違うんです。これは、仕方なく・・・だから、そんなこと言わないでぇ・・。) cool18.com

  新宿の時もそうでしたが、聞こえよがしに発する言葉は、女性の方が露骨だとわかりました。そこには、きっと女性特有の嫉妬と羨望の思いが込められているからナノでしょう。  cool18.com

  女子大生のグループがようやく姿を消した時、耳元から涼子の声が聞こえました。 cool18.com

  『フフ・・・どう、みんなに見られている気分は? みんな、奈緒美ちゃんのこと、変態の露出狂女だと思ってるわよ。そりゃそうよね、そんな格好してるんだもの。じゃ、テスト始めるわよ、いいわね、最終テストだからね、がんばってねぇ。フフフ・・・』 cool18.com

  私は、黙って頷きました。 cool18.com

  そうです。この地獄のような羞恥の時が過ぎれば、すべては夢の出来事になるのです。完全に自由の身になって解放されるのです。私は覚悟を決めて、涼子からの指示を待ちました。 cool18.com

第14章-3 cool18.com

  『じゃ、3番線のホームに向かって、ゆっくり歩きなさい。ハイヒールだから転ばないようにね。転んだら大変よ。ピンクのスキャンティがマル見えになっちゃうからね。フフフ・・そうよ、ゆっくりね。そう・・・・。じゃ、次は階段を上ってホームに行きなさい。できる限りゆっくりね、そう、一段ずつ・・・』 cool18.com

  私は夢遊病者のようにフラフラと、足下に注意を払いながら歩みを進め、ホームまでの階段を一段一段、ゆっくりと上り始めたのです。見上げると長い階段には、ラッシュアワーが過ぎていたこともあって、行き交う人の数は多くはありませんでした。私は、少しホッとしました。と言うのも、客が少なければ、露骨な視線を投げかけてくる人も少ないと思ったからです。けれども、それは間違いでした。 cool18.com

  階段の中程まで上った時、私は、ハッとしました。階段の下から熱い視線を感じたからです。 cool18.com

  客が少ないということは、それだけ見上げるときの視界を遮るものも少ないということです。私はおそるおそる、階段の下を振り返りました。その時、目にしたのは、露わになっているはずのピンク色のスキャンティに向けられる、男たちのギラギラとした視線だったのです。私はとっさに持っていたバックを後ろに回すと、マイクロミニの裾を隠しました。と、その瞬間、私の耳に涼子の叱る声が響いたのです。 cool18.com

  『だめよっ、隠しちゃ・・・』 cool18.com

  私は、後ろにバックを回したまま、歩き出そうとした脚を止めました。 cool18.com

  『いい?隠したりしたら、今日のテストは不合格よ。今のあなたの格好、想像してみて。どこから見ても、露出狂の痴女じゃない? 隠すくらいなら、そんな格好するわけないでしょ? 痴女なら痴女らしく堂々と見せつけなくちゃ。フフフ・・・。わかった? あなたは、もう男じゃないのよ。男の視線に感じる露出狂の痴女になったの。いいわね?』 cool18.com

  私はうなだれたまま大きなため息をつくと、後ろに回したバックを前に抱え直し、ゆっくりと階段を上り始めました。 cool18.com

  『そう、そうよ。はい、そこでちょっとストップ・・・ミュールのベルト直すふりして屈んでみなさい。フフフ・・。わかるでしょ? 下の男達にパンチラしてあげるのよ。思わせぶりにね。フフフ・・そうよ、上手よ・・・。』 cool18.com

  私は指示された通り、ゆっくりと身を屈めると、右のミュールのベルトに手を伸ばしていきました。 cool18.com

  『どう?見られてるわよ。奈緒美ちゃん。みんなに見られてるの。どう?男なのに、男の視線に晒されている気分は・・・・・? もしかして、また感じてきちゃった? フフフ・・・。』 cool18.com

  私は涼子の言葉を否定するように、大きく頭を左右に振ると、おぼつかない足取りで、残りの階段を上り始めたのでした。 cool18.com

  やっとの思いでホームに辿り着くと、先ほど後を付けるように階段を上ってきた男たちが私の周囲を取り囲むように立ちました。ホームを見回すと、私の周囲だけ混雑しています。それは本当に異様な光景でした。 cool18.com

  他に為す術もなく、呆然と立ちつくすだけで、電車がホームに入ってきたことすら気づきませんでした。 cool18.com

  私は周囲の男たちに押されるように、目の前のドアから乗り込むと、そのままドア付近に釘付けにされてしまいました。視線の先には、隣のドアから涼子たちも乗り込んできたことがわかりました。それはラッシュアワーの終わった車内が比較的空いていたからです。けれども、私のいるドア付近だけは、どういうわけか不自然に混み合っているのです。私は不安な気持ちになり、早く下車の指示が来ることだけを待ちながら、そっと目を閉じました。 cool18.com

第14章-4 cool18.com

  電車が一つ目の駅を過ぎ、二つ目の駅に到着しようとした時、私は下半身にぎこちなくうごめく手の感触を感じ、思わずハッとして目を開きました。 cool18.com

  その手の動きは初めはぎこちなく、しかし、だんだんと大胆になっていきました。 cool18.com

  (え?、こ、これって、も、もしかして・・・・痴漢・・・・?) cool18.com

  私は電車の中で痴漢に遭うなどということは、全く予期していませんでした。と言うより痴漢という存在自体を忘れていたのです。 cool18.com

  当然のことですが、3ヶ月程前は、電車に乗る時に痴漢を警戒する必要などありません。 cool18.com

  そう言えば、最も痴漢に遭いやすい場所はドア付近であり、痴漢に遭遇することを望んでいるような淫乱女は、あえてわかりやすい挑発的な格好で、ドア付近に立っているものだという、まことしやかな話を知人から聞いたことがあります。と言うことは、今の私の姿はそんな淫乱女そのものだということになります。つまり、痴漢の格好の餌食になっているということです。 cool18.com

  (い、いや・・・やめて・・・) cool18.com

  私は、その置換の手を振り払おうとしました。手の動きは一瞬止まりましたが、すぐにまたゆっくりと動き始め、スカートの上からふくよかなヒップをなで回したかと思うと、次の瞬間には、スカートの裾をまくり上げ、大胆にも、スキャンティにまで伸びてきたのです。 cool18.com

  私は身を固くしました。しかし、その手の動きはいっこうに止まる様子はありません。いえ、それだけではありません。驚いたことに、胸とウエストの付近にも新たな別の手の感触を感じたのです。 cool18.com

  (そ、そんな・・・) cool18.com

  私は、その手の一つ一つと無言の格闘をしなければならなくなったのです。 cool18.com

  その時、耳元から涼子の指示が飛んできました。 cool18.com

  『フフフ・・・奈緒美ちゃん、痴漢に遭ってるのね。思った通りだわ。当たり前よね?可愛い女の子が、そんなエッチな格好して電車に乗ってるんだもの。触られたがってる淫乱女としか思われないわ。フフフ・・・。でも、さっきも言ったけど、奈緒美ちゃんは、今日は痴女になりきらなくちゃだめよ。だから、抵抗したりしちゃダメ。黙って、触ってもらうの。わかったわね? あ、でも、クリちゃんだけはさわられないようにね。男だって気づかれたりしたら大変よ。大騒ぎになって、警察沙汰になっちゃうかもしれないわ。だから、それだけは気をつけてねぇ。フフフ・・・』 cool18.com

  (そ・・・そんな・・・た・・・助けてぇ・・・) cool18.com

  私は心の中で精一杯の叫び声をあげましたが、涼子の指示に逆らうことはできません。 痴漢との無言の格闘をあきらめ、そのまま手を下に下ろすと、じっとうつむいて時間が過ぎ去るのを待ちました。もしかしたら、痴漢男たちもすぐに下車するのではないかという淡い期待だけを抱きながら。 cool18.com

  けれども、痴漢達の動きは、一向に収まる気配がありません。しかも、私が一言も漏らさずにうつむいていることをいいことに、ますますエスカレートし、大胆になっていきました。  cool18.com

  男の身でありながら、痴漢達の餌食になっているという激しい屈辱感に思わず声を上げてしまいそうになりましたが、それはできません。声から男であることがバレたら、大騒ぎになってしまうと思ったからです。 cool18.com

  「ん、んんぅ・・・」 cool18.com

  私は発しかけた声を押し殺し、うめき声を上げました。 cool18.com

  それは、もちろん屈辱に耐えるうめき声だったのですが、痴漢たちには、私が感じてきたために発するよがり声に聞こえたのでしょう。 cool18.com

  その証拠に私の背後にいた痴漢男が、小さな声で大胆にも囁きかけてきたのです。 cool18.com

  「どう? 感じてるの? こんな格好して、男が欲しくて欲しくてたまらないんだろう? へへへ・・・・・」 cool18.com

  そして同時に、下半身を集中的に動いていたその男の手が、スキャンティのゴムにかかり、ゆっくりと引き下げると、直接ヒップをなで回し始めたのです。 cool18.com

  私は、その手が次に向かう先を思い、背中が凍り付きました。 cool18.com

  涼子から言われた、『男だとバレれば、警察沙汰になってしまう』という言葉が脳裏をよぎったのです。私は、その手がペニスに伸びないように願うしかありません。 cool18.com

  けれども、それは儚い願いでした。痴漢の手は、ひとしきり丸みのあるヒップの形を楽しむかのように動き回った後、ついに前に伸びてきたのです。 cool18.com

  (だ・・・だめ・・・そこだけは・・・だめぇ・・・) cool18.com

  私は、その手がまさにペニスに到達しようとした瞬間、心の中で叫び声をあげ、その手を払いのけました。そして同時に、隣のドア付近にいる涼子を目で追うと、必死になって合図を送ったのです。 cool18.com

  『あら・・・? クリちゃん、触られそうなのね? それは大変。何とかしなくちゃね。そういう時は、良い方法があるの。こうするのよ。フフフ・・・。』 cool18.com

  涼子の言う「良い方法」は、確かにその場の危機から逃れるための効果はありましたが、その内容は、今思い出すだけでも抑えようもないほどの羞恥心がわき上がってくるほどです。 cool18.com

  私はうつむいたまま何度も首を振り、涼子の指示への否定を示しました。 cool18.com

  けれども、その間にも痴漢男の大胆な手の動きは、私の秘密の場所へと近づいてくるのでした。私にはもう他に取る術はありませんでした。 cool18.com

  そしてイヤホン越しに聞こえる涼子の指示通り、後ろを振り向きくと痴漢男の耳元に口を近づけ、ゆっくりと囁きました。自分が男であることがバレないよう、できる限りか細い声で。 cool18.com

  「ねぇ、オジサマ・・・ホントはね、奈緒美、触られるより、男の人にご奉仕するのが、好きなのぉ・・・。だから、お触りはそのくらいにして・・・ね。 その代わり電車降りたら、いっぱい、いっぱい・・・サービスしてあげるから・・・ね。 オ・ジ・サ・マ・・・」 cool18.com

  痴漢男は私の顔を見つめると、ニヤニヤしながら手を離しました。 cool18.com

  しかし、ホッとしたのも束の間、服の上から、無遠慮に胸の膨らみをまさぐっていたもう一人の手が下半身に伸び、スキャンティの中へと向かってきたのです。 cool18.com

  私はとっさにその手を押さえると、先ほどと同じセリフをその男にも繰り返しました。 cool18.com

  やがて電車が終点の駅に到着し、私はドアから押し出されるように下車すると、痴漢から逃がれるために、急ぎ足で歩き始めました。 cool18.com

  けれども数歩進んだところで涼子の声が耳に響き、私は足を止めました。 cool18.com

  『だめよっ・・・、逃げたりしたら・・・、だって、約束したんでしょ? サービスしてあげるって・・・。じゃ、約束守らなくちゃ・・・フフフ・・・』 cool18.com

  (あの屈辱的なセリフは言葉だけではないってこと?) cool18.com

  私は慌てて、涼子の姿を探しました。そして少し離れた所からこちらを見ている涼子に向け、自分の意志を伝えようと、懸命に首を横に振りました。後ろを振り向くと、先ほどの二人の中年痴漢男が後をついてきています。 cool18.com

  『何してるのっ? できないの? それとも、テスト終わりにするのっ?』 cool18.com

  私はその強い言葉にドキリとしました。テストを途中で終了することは、そのまま取りも直さず契約の破棄を意味するのです。私にはもはや後戻りはできません。 cool18.com

  (でも・・・いったい何をすれば・・・・?) cool18.com

  私が困惑していることん気づいたのでしょう。涼子はすぐに指示を送ってきました。『後ろを見なさい。そう、痴漢たちの後ろよ。公衆トイレがあるでしょ? そこに行きなさいっ』 cool18.com

  私は観念したように小さく頷くと、駅の隅にある公衆トイレに向かいました。二人の中年痴漢男たちも何食わぬ顔でついてきています。 cool18.com

  小刻みに震える足を何とか前に進めている間も御、涼子の細かな指示が間断なく耳に入ってきます。 cool18.com

  それからの私は自分の意志を持たずに、指示に従って動くだけの「操り人形」のようでした。 cool18.com

第14章-5 cool18.com

  私は二人の内の少し太った方の男に近づくと、その耳元に唇を近づけ、そっと囁いたのです。 cool18.com

  「ねぇ、オジサマ・・・ここで、奈緒美、サービスしてあげる。ね、だから、入って、お願い・・。」 cool18.com

  私の心は不安と恐怖でいっぱいでした。けれども引き返すことは許されません。 cool18.com

  私は震える脚が絡まりそうになりながら、ようやくトイレの個室にたどり着くことができました。 cool18.com

  「ホントにサービスしてくれるの?どういうサービスしてくれるのかなぁ? へへへ・・」 cool18.com

  男はそう言うと目の前に立ち、Dカップの双乳が作る深い谷間をニヤニヤしながら、のぞき込んできました。私はその視線に気づき、とっさに右手で胸を隠すと、上半身を屈めて男の視界を遮ろうとしました。 cool18.com

  「おお、いいねぇ・・今度はパンチラかい? ずいぶん色っぽいパンツはいてるんだねぇ・・・ヘヘヘ。」 cool18.com

  私はハッとしました。身体を斜めにして屈む姿勢をとったことで、純白の超マイクロミニの裾から、ピンクのスキャンティが露わになってしまったのです。 cool18.com

  男の無遠慮な熱い視線がそこに集中しているのがわかり、とっさに屈んだ姿勢を戻すと、スカートの裾を押さえました。 cool18.com

  「そんな、今更隠したって。見られたくて、そんな格好してるんだろう? ヘヘヘ・・・。それにしても、そんな可愛い顔して痴女だったなんて信じられないよ。『サービスしてあげる』なんて色っぽい顔で言うんだもんなぁ。早く、やってよ、そのサービスっていうのさぁ。ヒヒヒ・・・」 cool18.com

  男は下卑た笑みを満面に浮かべながら言うと、私の全身になめ回すような視線を注ぐのでした。 cool18.com

  (こ・・・こんなことって・・・一体、どうすれば・・・・どうすればいいの?) cool18.com

  私が逡巡していた、その時です。涼子からの指示が耳に聞こえてきました。 cool18.com

  もちろんそこは個室ですから、涼子からは見えるはずはありませんが、きっと私が逡巡してるということが想像できたのでしょう。その指示はまるでこの様子をどこからか見ているかのように的確でした。 cool18.com

  『フフフ・・・どうせ、奈緒美ちゃんのことだから、もじもじして何もしてないんでしょう? 見えなくたってわかるんだから。 いい? これから、痴漢男たちにサービスしてあげるの。わかるでしょ?言ってる意味が・・・。イかせてあげるのよ。奈緒美ちゃんがお勉強したテクを使ってね。フフフ・・・。ただし、制限時間は一人二十分よ。その間にイかせることができたら、合格。それからね・・・・・・・・』 cool18.com

  涼子の指示が突然途絶えました。男がイヤホンに気づき、引き抜いてしまったのです。「何これ? なんか音楽かなんか聞いてるの?」 cool18.com

  男はイヤホンを自分の耳に押し込みました。 cool18.com

  「だ、だめ・・・返してっ・・・・」 cool18.com

  私は男からイヤホンを奪い返そうとしましたが、男は身体をよじり私の手を避けました。 cool18.com

  「なんだ、何にも聞こえないじゃないか。」 cool18.com

  どうやら涼子からの指示は終わっていたようです。男はイヤホンを耳から外すと、棚に乗せたバッグの上に無造作に置きました。 cool18.com

  私は激しい不安感の中で、指示の続きがどういうものだったのかを考えようとしました。しかし、そうしている内にも制限時間の二十分は過ぎていってしまいます。 cool18.com

  (とにかく二十分の間に、イかせなくちゃいけない。でも、どうやって・・・?) cool18.com

  私は焦燥感に襲われながらも、ある考えが頭の中に浮かびました。それはあまりに恥辱的な行為ではありましたが、うまくいけば見ず知らずの、しかも、痴漢行為を働くような卑劣な男の身体に触れることなく、目的を果たすことができるかもしれないのです。 cool18.com

  (仕方がない・・・やるしかない。) cool18.com

  私は意を決して、一度大きく首を振ると男の目を見つめながら小さな声で言ったのです。 cool18.com

  「ねぇ、オジサマ・・・奈緒美・・・今から・・・オジサマのお気に入りのポーズ・・・してあげる。だから・・・何でも言って・・・ね・・・」 cool18.com

  男はそのセリフに一瞬驚きの表情を浮かべましたが、すぐに目尻を下げ、ニヤケた表情を浮かべました。 cool18.com

  「へー、そうか。それがサービスってことなんだね? やっぱり露出狂ってやつかぁ。ヘヘへ・・・」 cool18.com

  私は抑えきれない羞恥心に、顔が熱く上気しているのに気づきましたが、ここでためらうゆとりなどありません。男をその気にさせ、早く満足させなければならないのです。そのためには男の望む露出狂の痴女を演じるより他に方法はありません。 cool18.com

  「そ・・・そうなの。 奈緒美、男の人のイヤらしくて熱い視線が・・・好きなの。ね、だから、お願い、オジサマ・・・遠慮しないで・・・言って。」 cool18.com

  私はわざと媚びを含んだ目で男を見つめると、背筋を伸ばして大きな胸を突き出して見せたのです。服の上からでもバストの形と乳首が浮き出ているのがわかります。 cool18.com

  「おお、いいオッパイしてるねぇ。ヘヘヘ・・・。でもね、オジサン、実は脚フェチなんだよ。特に君みたいに可愛い顔してて、すらっとした綺麗な脚してる子を見ると、たまんないんだよね。 じゃあさ、さっきみたいに、ちょっと身体を斜めにして前屈みになってみてよ。」 cool18.com

  私は小さく頷くと、口元に微笑みを浮かべながら、男の言う通りに、少し前屈みになってお尻を突き出してみせたのです。 cool18.com

  「おお、また顔を出したねぇ、ピンクのパンツが・・・。ヘヘヘ・・・ それにしてもホレボレするくらい綺麗な脚してるね。お尻もプリンとしてて、本当に色っぽいねぇ。ヘヘヘ・・」 cool18.com

第14章-6 cool18.com

  その後も男の指示は休みなく続きました。その声からは、徐々に興奮が高まっているのがわかります。 cool18.com

  けれども一向に肝心な行為に及んでくれないのです。それは言うまでもなく、男が性欲の高ぶりに抗しきれずに行う自慰行為のことです。 cool18.com

  そうです。私は痴漢男が自慰で果ててくれれば、屈辱的な行為、つまり自らの手や口を使って射精に導くことを避けることができると考えたのです。挑発的で扇情的なポーズは男をそこに導くための苦肉の策でした。それなのに・・・。 cool18.com

  時間がどんどん経過していきます。私の心には焦りばかりが募っていきました。 cool18.com

  「ねぇ、オジサマ・・・じっとしてちゃ・・イヤ。 奈緒美のエッチな身体見ながら・・・オ・・・オナニーしてみせて・・・。奈緒美、男の人が・・・オナニーするの見るの・・・好きなのぉ。」 cool18.com

  私はこみ上げてくる羞恥心を必死になって押さえながらも、淫乱な「痴女」を演じるしかなかったのです。 cool18.com

  「ほぅ・・・君みたいな可愛い女の子が『オナニーして』なんて言うと、ドキっとするねぇ。 それにしても可愛い顔の割には、ハスキーで色っぽい声してるじゃないか。なんか、ゾクっとしちゃうよ。 へへヘ・・・」 cool18.com

  男だとバレないようにできるだけ押さえた声で話していたことが、男にとっては、かえって魅力的な声に聞こえているようでした。それは、全く予期していなかった効果でしたが、それでも男は一向に自慰行為に及ぶ気配を見せません。 cool18.com

  「でもさ、痴女なら痴女らしく、そんな遠回しな言い方じゃなくて、もっとイヤラシイ言い方してくれないと、その気になれないなぁ へへへ・・・。」 cool18.com

  男は口元を崩しながら、わざとらしく言うのです。 cool18.com

  私は男の喜びそうな言葉を思い浮かべてみました。それは思い浮かべるだけでも赤面してしまいそうな言葉ばかりで、すぐには声に出すことはできません。けれども、私にはもう迷っている時間はありませんでした。 cool18.com

  (イヤらしい痴女になりきるの。思いっきりイヤらしい言葉で、その気にさせなくちゃ・・・。) cool18.com

  私は、そう心に言い聞かせると、男の目をすねたように見つめながら言いました。 cool18.com

  「ううん、意地悪ね・・・オジサマったら・・・。でも・・・いいわ。オジサマ、奈緒美のタイプだから言ってあげる・・・。ねぇ、オジサマ・・・、奈緒美のパ・・・パンチラ・・・見ながら・・・チ・・・チンポ・・・勃っちゃってるんでしょ? ううん、いいのよ、隠さなくったって、わかるんだから・・・。ねぇ、大きくなった、チンポ・・・奈緒美に・・・見せてぇ。お願い・・・。」 cool18.com

  男は私の卑猥なせりふに満足したのか、ニヤけた表情を浮かべながらズボンのファスナーに手をかけ、すでに大きく誇張した肉塊を窮屈そうに引き出したのです。 cool18.com

  私はそのグロテスクなものに嫌悪感を覚え、反射的に目をそらそうとしましたが、すぐに思い直して、視線をその部分に向けました。痴女なら、きっとそうするだろうと思ったからです。 cool18.com

  「ああ、すごぉい・・チンポ、すごく大きくなってる・・・。ねぇ、オジサマ・・・、大きくなった、チンポ・・・奈緒美の目の前で触って・・・ううん、シコシコ・・・して・・・。奈緒美のパンチラ見ながら・・・シコシコしてぇ・・・奈緒美、男の人の・・・オ・・・オカズになりたいのぉ・・・」 cool18.com

  私は悩ましげに腰を揺らしながら、スカートの裾を少しまくり上げ、ピンクのスキャンティを強調して見せました。 cool18.com

   男は右手を誇張に添えると、ゆっくりとさすり始めました。 cool18.com

  私はわずかではありますが、安堵感を抱きました。これで男を満足させることができると思ったからです。 cool18.com

  けれども、そんな私の思いを知ってか知らずか、男は手の動きを早めることはせず、ゆっくりと快感を貪るかのように、時間をかけてさすっているのです。 cool18.com

  私の心に、また時間に追われる焦燥感がわき上がってきました cool18.com

  「ね・・・ねぇ・・・オジサマ・・・どうしたの? もっと・・・もっと激しく・・・シコシコ・・・して・・・。奈緒美・・・オジサマのザーメン・・・早く・・見たいの・・・ねぇ見せて・・・お願い・・。」 cool18.com

  「へへへ・・・、いや、こんな可愛い子のパンチラ、ゆっくりと楽しまなきゃ損だからねぇ・・・。それに、どうせならオッパイも見せてみなよ。そうすれば、すぐにでもイっちゃうかもなぁ・・・へへへ・・・。」 cool18.com

  ためらっている余裕などありません。私は純白のボディコンに手をかけると、下からめくりあげるようにして、双乳を男の目に晒しました。 cool18.com

  「おお、オッパイもいい形してるねぇ・・・。美乳ってやつだなぁ・・・。なあ、ちょっと、触っていいかなぁ・・・。おじさん、触りながら、センズリするからさぁ・・・」 cool18.com

  男の右手が豊かな胸の膨らみに伸び、荒々しくもてあそび始めました。 cool18.com

  「おお、柔らかいねぇ。ボヨヨンってしてるよ。ヘヘヘ・・・たまんないねぇ・・・。それにこの乳首・・・ツンとしてて、可愛いねぇ・・・」 cool18.com

  「アン・・・ダ・・・だめ・・・そこは・・・アンっ・・」 cool18.com

  男の指先が、敏感な乳首に触れた瞬間、あの電流のような感覚が全身に走り、私は思わず声を上げてしまったのです。 cool18.com

  「ほぅ、乳首が感じるのか・・・。へへへ・・・。じゃ、これはどうかなぁ・・・。」 cool18.com

  男は、私の反応を楽しむかのように、指先でつまんだり、つついたりしながら、顔色をうかがってきます。 cool18.com

  「アアン・・・イヤ・・・アアンぅ・・・」 cool18.com

  私は、本能からわき上がってくる性感を振り払おうと、顔を何度も左右に振りました。 cool18.com

  男は乳首への愛撫が、思っていた以上の反応をもたらしたことに気をよくしたのでしょう、誇張から手を離し、両手で豊かな双乳の感触に浸り始めたのです。 cool18.com

  「お・・・オジサマ・・・どうしたの? ねぇ、お願い・・・シコシコ・・・してぇ。 cool18.com

  私は胸をまさぐる男の手を振り解いて、哀願するような視線を向けて言いました。けれども、男はニヤつくだけで、手を誇張に触れることはしません。いえ、それだけではなく、とんでもないことを要求してきたのです。 cool18.com

  「ねぇ、感じさせてあげたんだからさぁ・・・今度は、おじさんを感じさせてくれなくちゃ。ヘヘヘ・・・。」 cool18.com

  男は恥ずかしげもなく、いきり立った誇張を突き出し、「手コキ」を促したのです。(ああ、もう、どうすることもできない・・・従うしか・・・) cool18.com

  ワインレッドのマニキュアで施された指先を男の誇張に触れさせました。その瞬間、悪寒にも似た嫌悪感が全身に走りましたが、私には、唇を噛みしめて耐えるしかありませんでした。 cool18.com

  「おお、上手だね・・・んんん・・・ううん・・・。」 cool18.com

  男は、私の指先の動きを楽しむかのように目を閉じ、時折くぐもったうめき声を上げました。 cool18.com

  私は男を一刻も早く果てさせようと、指の動きを速めました。 cool18.com

  「おお、そ・・・そんなにされると・・・すぐに・・・イっちゃいそうだよ・・・ううん・・・。」 cool18.com

  「いいの・・・オジサマ・・ね、早く、イって・・・ザーメン・・・出してぇ・・・」 cool18.com

  私は男の耳元で囁くように言いながら、指先に気持ちを集中させました。 cool18.com

  けれども、男は、そんな懸命な奉仕にも関わらず、私の手を払いのけると、さらに残酷な要求をしてきたのです。 cool18.com

  「ねぇ、ホントは、手コキなんかじゃなくて、おしゃぶりしたいんだろう? 隠さなくていいよ。ちゃんとお願いしてみなよ。ほら、早く・・・。ヘヘヘ・・・。」 cool18.com

  私は男の言葉を聞き、吐き気が催すほどの嫌悪感を覚え、全身に震えが走りました。しかし拒否することはできないのです。 cool18.com

第14章-7 cool18.com

  私の心はすっかり無気力な諦観に占められていました。 cool18.com

  「そ、そうなの・・・奈緒美ね、お・・おクチでするの、好きなの・・・。奈緒美のおクチに、オジサマのザーメン、いっぱい、いっぱい、ちょうだい・・・ね、お願い・・・ オジサマぁ・・・」  cool18.com

  両方の瞼に、涙があふれてくるのがわかりました。私は上を向き、涙がこぼれ落ちないようにしながら、仁王立ちしている男の前に跪いたのです。脈打っているグロテスクな肉塊が目の前に飛び込んできます。 cool18.com

  「ヘヘヘ・・・そうか、やっぱりねぇ・・・フェラが好きなんだぁ。こんな可愛い顔して、ホントにスケベな女の子なんだねぇ。いいよ、じゃ、おしゃぶりさせてやるよ。ヘヘヘ・・・」 cool18.com

  男はそう言うと、いきり立った誇張をグイッと突き出してきました。 cool18.com

  私はワインレッドのルージュの上にグロスを乗せて、なまめかしく輝いた唇をその誇張に近づけました。そして一瞬のためらいの後、舌先を小さく出すと、その先端に触れさせました。 cool18.com

  その瞬間、悪寒と吐き気が全身に走り、抑えていた涙がとうとう頬を流れ落ちていきました。 cool18.com

  心の中に言いようもない情けなさと悔しさが満ちあふれてきましたが、とにかく一刻も早く、この屈辱的な行為を終わらせなければなりません。私は男の快感を高めようと、心にもない媚びの表情を浮かべながら、舌先を大きく伸ばすと、いきり立つ誇張を下から上、上から下となぞるように這わせたのです。 cool18.com

  「う、うん、じょ、上手だね。自分から・・・おしゃぶりしたいなんて言うだけのことは・・あるねぇ・・・うう・・・気持ちいい・・・」 cool18.com

  私は男のくぐもった声に応えるように、大きく唇を開くと、誇張の先端から喉の奥にゆっくり飲み込んでいったのです。 cool18.com

  男は私の口唇奉仕を味わいながら、右手を胸に伸ばし、荒々しく揉みしだきました。 cool18.com

  その時、私の心に不思議な変化が現れ始めていました。先ほどまでの悪寒と吐き気が徐々に静まってきたのです。いえ、そればかりではありません。男から褒められること、そして男を喜ばせている自分にある種の快感のような不思議な感情が芽生えてきたのです。 cool18.com

  私は本能的に、男の空いた右手をつかむと、もう一方の乳首に誘導しながら唇の動きを速めたのです。 cool18.com

  「あう、うっ、いい・・・そんなに、は、激しくされると・・・イ、イっちゃうよっ・・・」 cool18.com

  「い・・・いいの、オジサマ、奈緒美のおクチでイって・・・おクチに、ザーメン・・・ちょうだい・・・」 cool18.com

  私は一旦唇から誇張を離すと、媚びを含んだ上目遣いで男の顔を見上げながら言いました。 cool18.com

  そしてもう一度誇張を喉の奥まで一気に飲み込むと、今度は激しくジュルジュルっという音を立てながら、顔を前後に激しく動かしました。 cool18.com

  そして次の瞬間・・・ cool18.com

  「ううぅ、イ、イク・・・イクッ・・・」 cool18.com

  男は叫び声をあげると、下半身をグイッと突き出し、喉奥に自らの誇張を押し込んできます。そして全身を痙攣させたかと思うと、喉奥をめがけて、熱い樹液をピューピューと、まるで音を立てるかのように放ちました。 cool18.com

  私はそれを黙って受け止めると、痙攣が収まるのを待ってから、ゆっくりと誇張から唇を引き離しました。そして息づかいの荒い男の目を見上げながら、コクッ、コクッと音を立てて燕下して見せました。 cool18.com

  もちろん、そんな娼婦のような技巧は涼子たちの指導によって、強制的に身につけさせられたものではあります。でも、その時の私の行為がすべてが演技によったものだと断言する自信はありません。なぜか心の隅に、自ら進んで行っている行為のようにも感じられたからです。現に、この後の二人目の痴漢男に対する奉仕は、まるで自分が風俗嬢にでもなったかのような錯覚まで芽生え、躊躇うことなく行うことができました。 cool18.com

第14章-8 cool18.com

  二人の見ず知らずの男の性欲を受け止めた後、私は乱れた服を整え、公衆トイレを後にしました。トイレの入り口付近には、涼子と村井の二人が何やらコソコソと話をしながら立っていました。 cool18.com

  「フフフ・・・お疲れ様。あの痴漢男たち、満足そうな顔してたわよ。ちょっと時間オーバーだったけど、まあ、いいわ、許してあげる。ところで、どんなサービスしてあげたの?教えてよ。フフフ・・・。」 cool18.com

  私はその言葉を聞いて、全身が熱くなってきました。トイレの中で自分が行った行為がどんなに恥辱的なものだったかを改めて思い出させられたからです。 cool18.com

  「あらっ? ルージュが落ちてるじゃない? まさか、お口を使ったの? 信じられないわぁ・・・見ず知らずの男にそんなことよくできるわねぇ・・・。サービスしろとは言ったけど、まさか、そこまでするとは思わなかったわ。あきれたわ。もう、すっかり淫乱女になっちゃったのねぇ。奈緒美ちゃんは・・・。ハハハ・・・」 cool18.com

  涼子は村井に聞こえるような声で言いました。村井はそれををただニヤニヤしながら聞いています。 cool18.com

  そばを行き交う人々が、涼子の声に気づき、何事かという顔をこちらに向けました。。けれども、その怪訝そうな表情は、ほんの一瞬だけで別の表情に変化します。 cool18.com

  それは、過激なまでに露出度の高い服を着ている私の存在が目に入ったからに違いありません。口元に下卑た笑みを浮かべる男たち、そして蔑むような視線をあからさまにぶつけてくる女たちの中で、私はいたたまれたいほどの恥辱に耐えるしかありませんでした。 cool18.com

  しばらくして涼子と村井は、じっと俯きながら立ちつくしている私を残して、再び離れていきました。涼子からのイヤホン越しの指示が再開されました。 cool18.com

  私はまるで夢遊病者のような覚束ない足取りで、ホームに向かいました。もちろんその間も、男たちからの好色な視線と女たちからの蔑みの視線はやむことはありませんでしたが、そんなことは大して気にもならなくなっていました。心の中では、トイレでの恥辱的な行為への後悔の念の方が、遙かに大きくなっていたからです。 cool18.com

  私は指示されるまま、ホームで待っている電車に乗りました。昼下がりの車内は比較的空いていて立っている人もほとんどいませんでした。 cool18.com

  私は、ドア付近の空いている席に腰掛けました。向かいの座席には、数名の男女が座っていました。気がつくと、彼らの視線は皆一様に私に向けられています。昼下がりの電車には似つかわしくない、大胆な服装に何とも言えない表情が浮かんでいます。 cool18.com

  電車が小さな振動を残して動き出すと、私はそっと目をつぶりました。もちろん、眠るたまなどではありません。目をつぶることも涼子からの指示による行動です。 cool18.com

  電車は規則的な振動を繰り返しながら、スピードを上げていきました。そして、その振動に合わせるかのように、私は閉じ合わせた両脚の力を緩め、少しずつ広げていったのです。 cool18.com

  『そう、いいわよ・・・奈緒美ちゃん。前の男たちが、じっと、奈緒美ちゃんのスカートの奥、見つめてるわ。あら?高校生の男の子、モジモジし始めたわよ。フフフ・・・』 cool18.com

  私は薄目を開けて、前に座る高校生の様子を探りました。確かに涼子の言う通り、落ち着かない様子でモジモジとしています。さらによく見てみると、その高校生は、ポケットに手を入れて、血走った視線を向けながら、制服のズボンの前を何やら、動かしているのです。 cool18.com

  『あら? もしかして、オナニーしてるんじゃない、その子? フフフ・・・。ねぇ、奈緒美ちゃん、もっと、見せてあげなさいよ。 男の子のオカズになってあげるのよ。フフフ・・・。』 cool18.com

  私は涼子に言われまま、両脚を広げ、時折ゆっくりと角度を変えながら、薄目を開けて、高校生の反応を見つめました。もちろん、羞恥心がないわけではありません。けれども、なぜかその時心の中に芽生えていた、男の視線を浴びていたいという女としての本能のような感情が、それを打ち消してしまっていたのです。 cool18.com

  私は、まるで少年の心を弄ぶ年上の痴女にでもなったような気持ちになり、さらに大胆に脚を動かしたのです。その動きに反応するかのように、少年はズボンの前を手を、ポケット越しにでもそれとわかるほど、激しく動かし始めました。 cool18.com

  私ははっきりと目を開け、口元に小さな笑みを浮かべながら、高校生に挑発的な視線を送りました。すると彼は一瞬気恥ずかしそうな表情を浮かべて目を逸らしましたが、次の瞬間、「うっ・・・」と小さな一言を発し、目を閉じました。 cool18.com

  それは、若い男の性欲が絶頂に達したことを示す証であることは私にもわかりました。 cool18.com

  『あらあら、どうやら、イッちゃったみたいよ。奈緒美ちゃんもいけない子ねぇ、年下の男の子、挑発しちゃって・・。でも、よかったじゃない? 男の子のオカズになれて。きっと、しばらくの間は、奈緒美ちゃんを思い出しながら、オナニーすることになるわね、きっと。フフフ・・・』 cool18.com

  私はそんな涼子の言葉で現実に引き戻され、激しい羞恥心と後悔の念に襲われたのでした。 cool18.com

第14章-9 cool18.com

  「それにしても、びっくりしちゃったわ。奈緒美ちゃんが、あんなに淫乱な女の子になってるなんて。自分から進んでおしゃぶりしたり、帰りの電車なんか、前の男の子にパンチラして見せたりしてるんだもの。フフフ・・・。」 cool18.com

  屋敷に戻り、リビングのソファに座り込んだ私に、涼子の冷酷な言葉を投げかけてきました。 cool18.com

  「ああ、本当だ。心の中まですっかり女になっちまったってことだなぁ。ハハハ・・・。」 cool18.com

  村井は涼子の言葉に応えるかのように大きな声を上げて笑いました。そのそばで本城と田中も大きく頷きながら笑い合っています。私はその蔑むような言葉のやりとりの中で、じっと身を固くしながら黙っているしかありませんでした。 cool18.com

  けれども、そのやりとりの後に、待ちに待った喜びの時が突然やってきたのでした。 cool18.com

第15章-1 cool18.com

  「テストは合格よ。よかったわね。これで、解放ってこと。」 cool18.com

  私は涼子の言葉に、何が起こったのか理解できませんでした。しかし、次の瞬間ハッと我に返ったのです。 cool18.com

  そうです。その日の屈辱的な体験は涼子の言う最終テストとして行われたものだったのです。 cool18.com

  「あら?うれしくないの? これで終わったのよ。信じられない?。」 cool18.com

  涼子は私が何も言い出さないのが意外だったのか、声のトーンを上げて言い直しました。 cool18.com

  「ホ・・・ホントに・・・?こ・・・これで、終わりなんですかっ・・・?」 cool18.com

  私はようやく涼子の言葉の意味が実感できたのです。 cool18.com

  涼子は大きく頷くと、村井に視線を送りました。そして、その視線に応えるかのように村井も頷いて見せました。 cool18.com

  (これで解放される。これで、全て終わったんだ。) cool18.com

  私はこみ上げてくる喜びを押さえることができませんでした。両方の瞳からは大粒の涙があふれ出し、頬を伝っていくのがわかります。そして、その涙を隠そうと村井たちに背を向け、うつむきましたが、肩の小さな揺れは抑えることはできませんでした。 cool18.com

  「しかし、よくここまで女になりきれたもんだ。男に戻すのはちょっと惜しい気がするが、まあ、約束だからしかたねぇなぁ。ハハハ・・。」 cool18.com

  村井は私の泣いている仕草に自然な女性らしさを感じたのか、満足そうに大きな声で笑いました。 cool18.com

  「でも、すぐに手術ってわけにはいかないわよ。今のままの精神状態じゃ、男の身体なんて受け入れることができないでしょ?だから、まずは、精神的に元の男に戻ってからにしなくちゃね?」 cool18.com

  涼子は真面目な顔つきになり、私の目を見据えて言ったのです。 cool18.com

  私はまた何か裏があるのではと不安になりましたが、確かに涼子の言う通り、今の精神状態のままで、男の身体を受け入れることは難しい気がしました。それほどまでに心の中の女性化が進んでいることは、自分でもわかっていたからです。 cool18.com

  私は不安を打ち消し、涼子の提案に同意しました。 cool18.com

  それは数日間の専門的な精神治療を受けた後に、男性への再手術を行うという提案でした。 cool18.com

  「よかったわね、あなた。これまで女扱いして奈緒美ちゃんとか呼んできたこと謝るわ。これだけ、あなたに恥ずかしい思いをさせることができたんだもの。もう私も満足よ。男に戻ったあなたが結花と一緒になるのはムカツクけど、もう、いいわ、許してあげる。お互い新しい人生を始めましょう。ね、あなた。」 cool18.com

  涼子は真面目な顔でそう言うと、なんと握手までを求めてきたのでした。しかも、その瞳にはうっすらと涙まで浮かべていました。私は迷いを吹っ切って、握手に応じました。見つめる手の先が涙でかすんで見えなくなっていくのがわかりました。 cool18.com

  けれども、この時の彼らの言動は全てお芝居だったのです。彼らには私を男の身体に戻し、解放するなどという考えは微塵も持ち合わせていませんでした。全てはもっと邪悪な企みへと私を導いていくための嘘だったのです。 cool18.com

  いいえ、彼らの言葉にもたった一つだけ本当のことがあります。それは、私に男性の意識を回復させるための精神的治療を受けさせると言ったことです。 cool18.com

  翌日入院した私は、その後五日間に渡る催眠療法により、男としての意識を回復し、それに伴って薄れかけていた結花への思いが抑えきれないほど募っていきました。ただ、その男性意識の回復もあくまで一過性のもので、退院時には心は再び女性の意識に占められていたのです。それは、催眠療法が失敗したからではありません。もともと短期間の効果しか現れないような一種の催眠術のようなものだったからです。第一、私の体内には手術前も手術後も、女性ホルモンが間断なく流れ続け、精神的な女性化を止めることなどできなかったのです。もちろん、そのことは、涼子たちもわかっていたことです。 では、なぜそんな治療を私に施したのかと言えば、さらなる大きな屈辱を私に与えるためには、男性意識への回復がどうしても必要だったからに他なりません。 cool18.com

  私はこうして彼らの邪悪な企みへのレールに、またしても乗せられていったのでした。 cool18.com

第15章-2 cool18.com

  入院してから六日目、連日の催眠療法により男の意識を取り戻していた私は、ついに再手術の日を迎えました。その前夜、興奮と期待と喜びでほとんど眠ることができませんでした。 cool18.com

  「結花、終わったよ。すべて終わったんだ。これで、僕たちは一緒になれるんだよ。」 cool18.com

  ストレッチャーに乗せられた私は、目をつぶり脳裏に結花の愛らしい笑顔を浮かべながら、何度も何度も呟きました。 cool18.com

  手術室までの長い廊下を村井と涼子が付き添っています。本城と田中の姿は見えませんが、そのことは私にとって、さほど大きなことだとは思いませんでした。 cool18.com

  もちろん、この時病院の別の場所で彼らと共にいる人物・・・それが結花であることなど知る由もありません。私は絶えず励ましの言葉を投げかけてくれる涼子に感謝の気持ちさえ抱いていたのです。 cool18.com

  手術室に運ばれた私に、白衣を着た医師の小島が瓶に入っている小さな二つの球状のものを示しました。 cool18.com

  「これが、保管しておいた君の睾丸だ。」 cool18.com

  小島は静かに説明しました。 cool18.com

  (ああ、これが、もう一度この体に戻される・・・。そして・・・そして再び男の身体に戻って、結花と・・・) cool18.com

  私は喜びに涙が止まりませんでした。 cool18.com

  傍らでは二人の看護士が、無言のまま私を見つめています。けれども、なぜかその目にはどこか蔑みの色が見て取れました。私にはなぜ彼女たちがそのような目で自分を見ているのか見当もつきません。私は幾分不安な思いが沸いてはきましたが、深くは考えませんでした。不安よりも喜びの感情の方が数倍大きかったからです。 cool18.com

  「いよいよね。よかったわね。あなた・・・。」 cool18.com

  涼子が優しげな笑みを浮かべて言います。 cool18.com

  私は笑顔を返して、大きく頷きました。 cool18.com

  「ほんとに、いいんですね?手術して・・・。」 cool18.com

  小島が涼子と村井に視線を送り、確認するように言いました。 cool18.com

  「ああ、全て同意済みだ。始めてくれ、小島」 cool18.com

  村井はそう言うと、再びその視線を私に向け頷いて見せたのです。 cool18.com

  私は小島が何で今さら確認をする必要があったのか解りません。男の身体に戻ることが私の望みであることは、小島にも解っているはずなのに。しかし、確認することも医師としての決まった義務の一つなのだろうと、自分を納得させたのです。 cool18.com

  小島は看護士の一人に目配せをしました。看護士はそれに応えるように小さく頷くと、注射器を取り出し、薬液を吸い込ませると、注射器を小島に手渡しました。 cool18.com

  私はその間に、もう一人の看護士の手によって手術着を脱がされ、全裸で横たわっていました。 cool18.com

  次の瞬間、横にされた背中に注射針が差し込まれました。 cool18.com

  私は痛みに体を動かしそうになりましたが、二人の看護士の腕がそれを抑えました。 cool18.com

  やがて身体から、徐々に力が抜けていくのを感じ、少しずつ睡魔が襲ってきました。それは麻酔による強制的な睡眠への導入ではありましたが、同時に喜びに満ちた快い眠りへの導入でもありました。私の心の中はもはや手術後晴れ晴れとした自分の姿へと向かっていたのです。  cool18.com

  するとその時、手術室のドアがゆっくりと開けられ、白衣姿の三人の人間が入ってきたのがわかりました。本城と田中、そしてもう一人は・・・・。 cool18.com

  私は混濁していく意識の中で、その人物の方に視線を向けました。 cool18.com

  (え? ゆ、結花・・・? ま、まさか・・・) cool18.com

  大きなマスクをしていて顔ははっきり解らないのですが、その大きな瞳には特徴があります。それはまさに、将来を誓い合った愛しい人、加藤結花の面影だったのです。 cool18.com

  (ま・・・まさか、そんな・・・。結花がここにいるなんて。幻だ・・・幻に違いない。) cool18.com

  私は麻酔のせいで、自分の意識が混濁していて、そのために見える幻影なのだと言い聞かせました。愛する結花に少しでも早く再会したいという、強い願望が自分を追い込んでいるのだと思ったのです。それに、幻だと思える理由がもう一つありました。 cool18.com

  (やはり、別人だ・・・結花ならあんな憎しみの視線で僕を見るわけはない。やっぱり、幻だ、幻なんだ。) cool18.com

  その人物の目には深い憎しみと同時に、哀れな者への蔑みの色が浮かんでいたのです。 cool18.com

  私の意識はどんどん霞んでいきます。視界も狭くなり白濁していきました。私はもう一度その人物を確かめたいと思いましたが、それも叶わなくなっていきました。 cool18.com

  (やはり、幻だ、幻に決まっている・・・) cool18.com

  私は心に言い聞かせ、そのまま目をつぶりました。 cool18.com

  そして最後の意識の中で、耳元で涼子の囁きを聞きました。 cool18.com

  「よかったわね。いよいよ、手術が始まるのよ。うれしい? ねぇ、うれしいでしょ?だったら、微笑んで見せてよ。そして、お医者様に、お願いして。『手術してください。』って。 フフフ・・・。 」 cool18.com

  私は薄れる意識の中で、満面の笑みをたたえながら、消え入るようなかすかな声で言いました。 cool18.com

  「お願いします。手、手術を・・・手術を・・・してくだ・・・さい・・・。」 cool18.com

  両頬には一筋の涙が伝っていくのがわかりました。 cool18.com

  (ああ、これで・・・これで、全てが終わるんだ・・・・結花と・・・結花と結ばれるんだ。) cool18.com

  私は全ての疑惑を打ち消し、ただ元の姿に戻り解放され、愛しい結花と結ばれることの喜びに浸りながら深い眠りに落ちていきました。 cool18.com

第15章-3 cool18.com

  私が朦朧とした意識の中で目覚めたのは、白い壁に覆われた病室のベッドの中でした。 cool18.com

  私はまだ焦点が定まらない視力を懸命に駆使して周囲を見回しました。そこには数人の人影がありましたが、すぐには誰だかわかりません。ただ、その中の一人が涼子であることだけはわかりました。私の耳元でささやく声が聞き慣れた涼子のものだったからです。 cool18.com

  「よかったわね。手術は大成功よ。でも、まだゆっくり休んでいなさい。無理は禁物だって、お医者様もおっしゃってるからね。」 cool18.com

  私は涼子のその言葉に、大きな安堵感と喜びで胸が熱くなっていきました。 cool18.com

  同時に今までの忌まわしい記憶を打ち消すかのように、再び静かな眠りについたのです。 cool18.com

  後に聞かされたことですが、手術は約7時間にも及ぶものだったのです。 cool18.com

  そして再度眠りに落ちた私が次に目覚めたのは、それからまた半日後のことでした。 cool18.com

  今度は割と意識もしっかりとしていて、周囲のあらゆるものを視界にとらえることもできました。視線の先には村井と涼子のはっきりとした姿がありました。  cool18.com

  「あら、気がついたのね。どう?気分は・・・・?」 cool18.com

  涼子が目覚めた私に気づき声をかけました。 cool18.com

  私は何か答えようと口を開きかけましたができませんでした。と言うのも、私の顔は目の周囲だけを残して、全体が包帯か何かで拘束されていたのです。 cool18.com

  私はドキッとして、とっさに身体を起こそうとしましたが、それも叶いません。身体全体も様々な拘束具により、ベッドに縛りつけられていたからです。 cool18.com

  「んー、んーぅ・・・」 cool18.com

  私は声にならない声を上げました。 cool18.com

  「あら、だめよ。まだ動いちゃ。大手術だったんだから。ね、じっとしていなさい。フフフ・・・。」 cool18.com

  涼子口調の奥にどことなくサディスティックな冷たさが戻っているような気がして、言いようもない不安が沸いてきました。 cool18.com

  (お、お願いだ、何とか・・・何とかしてくれ・・・。) cool18.com

  私は声を出して叫ぼうとしましたが、口元からこぼれるのはうめき声だけです。 cool18.com

  しかし、そんな私の気持ちを察したのか、涼子が再び口を開いたのです。 cool18.com

  「フフフ・・・やっぱり、気になるわよねぇ、手術の結果が・・・フフフ・・・。いいわ、分かったわ、じゃ、見せてあげる。手術の経過を・・・ね。フフフ・・・」 cool18.com

  涼子はそう言うと、袋から一枚のCDを取り出し、病室のプレーヤーにセットしました。 cool18.com

  「あなたの手術はね、記録として残しておいたほうがいいと思ったのよ。だから、黙ってそうしちゃった。ごめんなさいね。だけど別に公にする訳じゃないし、いいでしょ?フフフ・・・」 cool18.com

  心の中に抑えようもない不安が溢れてきます。 cool18.com

  涼子の嗜虐的な口調もさることながら、これまで彼らの手によってCDに収められたことで、自分が味わってきた数々の辛い体験の記憶が蘇ってきたからです。 cool18.com

  「手術は、7時間もかかったんだけど、これは3時間にまとめてあるの。でも大切な所は全部撮ってあるから、その目でしっかりと見るのよ。自分の身に起こったことをね。フフフ・・・。」 cool18.com

  涼子は意味ありげに言うと、ベッドの脇の椅子に腰掛けました。傍らには、同様の笑みを浮かべながら村井も腰掛けているのが見えました。 cool18.com

  やがてテレビの画面が、白く変わり何やらタイトルらしき文字が浮かび上がってきました。 cool18.com

第15章-4 cool18.com

  『奈緒美・・・REBORN編』 cool18.com

  画面には、そんなタイトルがピンク色の文字で現れました。 cool18.com

  (リ、リボーン? 生まれ変わり? 何だ? これは・・・?) cool18.com

  私は画面を見つめながら胸騒ぎがし、動悸が激しくなっていきました。 cool18.com

  けれどもすぐに、 cool18.com

  (ああ、そうか、男に「生まれ変わる」ってことか・・・、つまり、奈緒美を捨て直樹に戻るってこと・・・そうなんだ。) cool18.com

  私は襲ってくる不安を取り除こうと、無理矢理自分に言い聞かせ、画面を見つめ続けました。 cool18.com

  しかし、なんということでしょう。次の瞬間、私の目には信じられない場面が飛び込んできました。 cool18.com

  タイトルが消え、画面が映し出したのは見慣れた屋敷の一室です。 cool18.com

  カメラは部屋の中を一回りした後、中央に腰掛けている一人に女性に向けられました。そしてだんだんと、その女性をアップにしていきます。 cool18.com

  (ゆ、結花・・・? 結花じゃないか。これは一体・・・・どういうことだ?) cool18.com

  そうです。そこの映し出されたのは紛れもない最愛の恋人、加藤結花の姿だったのです。私には一体何が起こっているのか分かりません。ただ夢の中を彷徨っているような気分でした。 cool18.com

  「どう?結花ちゃんよ。あなたが愛している結花ちゃん。びっくりしたでしょ? よかったわねぇ、あんなに会いたかった結花ちゃんに会えて・・・フフフ・・・」 cool18.com

  私はその言葉で、画面上の女性が幻などではなく、結花本人であることを思い知らされました。 cool18.com

  けれども私はできるだけ楽観的な考えを抱こうと努めました。そうしなければ不安に押しつぶされそうになっていたからです。 cool18.com

  (そうか、涼子たちは、少しでも早く、結花を私に会わせるために呼んでくれたんだ。そうだ。そうに違いない。) cool18.com

  しかし、この後、画面の中の結花が口にした言葉は、私を希望の淵から奈落の底へと突き落としたのでした。    cool18.com

  画面の中の結花はカメラの方を直視して、ゆっくりと口を開きました。口元にはかすかな笑みが浮かんでいましたが、その目は落胆と怒りと哀れみが混じり合ったような複雑な色をたたえています。 cool18.com

  「こんにちは、お久しぶりね。直樹さん。びっくりしたでしょうね。私がここにいるなんて・・・。でも、ホントは私の方がびっくり・・・。だって、直樹さん、アメリカにいるとばかり思っていたんだもの。それが、こんなところにいたなんて・・・。電話で村井さんたちに呼ばれて、ここに来てみてホントに驚いたわ。でも、もうそんなこと、どうでもいいの。私がびっくりしたのは、直樹さん、あなたの秘密を知ってしまったことよ。あなたはとっても優しかったわ。顔立ちも優しかったし、私はそれが大好きでした。でも・・・それが優しさではなく、あなたの秘密の・・・性癖のせいだったことを知ってどんなにショックを受けたか分かる? 直樹さん・・・あなた、私をだましていたのね? 私、私・・・、本当にバカだった。最初、村井さんたちにあなたの写真、そう、女装した写真見せられて、まるで狐につままれたような気分だったわ。きっと、これは騙されてるんだって・・・。それに写真の直樹さんは、眠っているように見えた。だから悪い人にでも拉致されて、無理矢理あんな格好させられているんだって・・・。私、そう、信じ込もうとしてた。わかるでしょ?私の気持ち。でも、その後いろいろなDVDを見せられて、そんな気持ちも消えてしまったわ。直樹さんが小さいときから、ずっと、女の子に・・・・女の子になりたかったなんて・・・・。そして自分から進んで女装をしているんだって。でも・・・でもね、それだけなら直樹さんのこと、許せたかもしれない。 ううん、それも、イヤだけど・・・でも、それだけなら・・・我慢できた。私を愛していてくれるなら・・・。でも、直樹さん、女の子になって男の人に愛されたいって思っていたなんて・・・。それに、他の男の人と・・・あんなことまでするなんて・・・。ね、直樹さん、あなたにとって、私は何だったの?私は、あなたと結婚できることを夢見ていた。でも、もう無理・・・。だって、男の人しか愛せない直樹さんと結婚するなんてできないもの・・・。私、何時間も泣いた、大声を上げて・・・直樹さん、あなたにこの気持ち分かる?」 cool18.com

  結花の瞳に大きな涙の粒が溢れ出し、それが一本の筋となって頬を伝っていきました。 cool18.com

  (ち、違うんだ、結花、違うんだぁ・・・。き、君はだまされてるんだ・・・。そいつらにだまされてるんだぁ・・・。) cool18.com

  私は、何度も叫ぼうとしましたが、その言葉は完全に打ち消され、 cool18.com

  「んんん・・・、ううんん・・」 cool18.com

  といううめき声にしかなりません。しかも身体を動かして抵抗することも叶わず、私は幾筋もの悔し涙を流すことしかできませんでした。 cool18.com

第15章-5 cool18.com

  一旦画面が白くなり、再び映し出された結花の表情は、先ほどまどとは少し変っていて、落ち着きと冷静さを取り戻していました。 cool18.com

  「直樹さん、あなた、今日本当の女の子になる手術を受けるんですってね。村井さんに聞いたわ。あなたがそこまで考えてるなんて、ショックだったし、信じられない気持ちもあったけど、DVDとか写真とか見てたら、その方があなたのためにはいいのかもしれないとも思った。でも、実際にあなたが私たちと同じ女の子になるための手術を受けるなんて・・・それも自分から望んで・・・やっぱり、どうしても信じられなかった。ううん、信じたくなかった。私、やっぱり直樹さんのこと思い切ることができないって言ったの。そうしたら村井さんが・・・もし、直樹さんがが本当に心から女の子になることを望んでいるということが本当なら、手術中にあることをしてくれないかって・・・それで思い切れるはずだからって・・・。私、これから、病院に行くわ。そしてあなたの本心を確かめる。できるなら、全てが嘘だって信じたいけど・・・」  cool18.com

  (「本当の女の子になる手術」って、どういうことだ? 一体、お前たちはこの僕をどうする気だ?) cool18.com

  私の不安は頂点に達し、自分の身に起こったことを一刻も早く確かめるために身体を動かそうとしましたが、相変わらず全身の拘束具がそれを許してくれません。 cool18.com

第15章-6 cool18.com

  画面が切り替わり、手術室が映し出されました。 cool18.com

  その中央の手術台には一人の全裸の女性が寝かされています。いえ、それは外見上は完全な女性ですが女性ではありません。そうです。高野直樹、私自身の手術前の姿だったのです。 cool18.com

  やがてカメラは周囲にいる人の顔を次々にアップにしていきます。それぞれが白衣を着て立っています。医師の小島、二人の看護士、そして村井、涼子、さらにもう一人の女性・・・。そうです。やはりあの時、麻酔のせいで朦朧とした意識の中で、幻だと思っていた人影は、やはり結花本人だったのです。 cool18.com

  画面の中の涼子が、結花に話しかけます。 cool18.com

  「ほら、よくご覧なさい。これが高野直樹の本当の姿よ。ほら、もっとよく見て・・・ね? 分かるでしょう? オッパイだって、オシリだったこんなに大きくなって・・・女そのものでしょ? それも全部自分から望んでしたことなの。ね?私たちの離婚の原因が分かったでしょ? あなたを愛しているなんてみんな嘘。私もこの人の女の子願望についていけなかったのよ。」 cool18.com

  結花が呆然とした表情で手術台の私を見つめています。 cool18.com

  「こ、これが、直樹さん・・・、し、信じられない、やっぱり、信じられない・・・。」 cool18.com

  結花が小さく呟きました。 cool18.com

  「そう、それもそうよね、愛する彼にこんな性癖があったなんてね。じゃ、いいわ。彼に聞いてあげる。本当に手術したいのかってね。」 cool18.com

  涼子はそう言うと手術台の私に近づいて耳打ちをしたのです。 cool18.com

  「よかったわね。いよいよ、手術が始まるのよ。うれしい? ねぇ、うれしいでしょ?だったら、微笑んで見せてよ。そして、お医者様に、お願いして。『手術してください。』って。 フフフ・・・。 」 cool18.com

  そうです。それは、あの麻酔のせいで朦朧とした意識の中で聞いた涼子の言葉でした。 cool18.com

  「お、お願いします。手、手術を・・・手術をしてくだ・・・さい・・・。」 cool18.com

  手術台の私は大きな笑顔を見せながら、消え入るようなかすかな声で応えます。頬に喜びの涙を流しながら。 cool18.com

  それは、事情を知らない人が見れば、自らの意志で、進んで喜んで手術を受けようとしている人間にしか映りません。 cool18.com

  涼子は再び結花の近くに歩み寄り、 cool18.com

  「ね?あんなに喜んでいるでしょ? これはみんな、彼が望んでいることなの。だから、約束通り、「例のこと」してあげて。彼のこと思い切るためにもね。一度は愛していた人なんだから・・・ね?」 cool18.com

  涼子の言葉に結花は幾筋もの涙を流しながら、その場に泣き崩れました。 cool18.com

  手術台の上の私はそんなことには全く気づいてはいません。麻酔が深い眠りへと誘っていたからです。 cool18.com

  手術室には数分間の沈黙、いいえ、結花の泣き声だけが響いています。 cool18.com

  やがて画面が切り替わり、手術台の私が大写しになり、次に頬に涙の乾いた跡を残した結花のアップが続きます。 cool18.com

  結花は一度大きくうなずくと、 cool18.com

  「よく、わかりました。私やります。直樹さんとのお別れを心に決めるためにも・・・」 cool18.com

  と言い眠っている私のそばに近づきました。 cool18.com

  「直樹さん、いえ、こうして、あなたの身体を見てると、とても直樹さんなんて言えないわ。「奈緒美」ちゃん・・・あなたは、そう呼ばれることを望んでいたのね。これから、あなたを望み通り、本当の女の子、本当の「奈緒美ちゃん」にしてあげる。私のこの手でね。それがあなたへのお別れの印・・・。」 cool18.com

  結花の表情は意外なほどサバサバとしたものでしたが、その瞳の奥には明らかに自分を騙し続けていた男に対する復讐心の鈍い光が宿っています。 cool18.com

  (だ・・・だめだ、結花。君は・・・君はだまされてるんだぁ・・・。) cool18.com

  私は今となってはムダなことだということも忘れ、必死になって画面の結花に叫ぼうとしました。 cool18.com

  画面では、医師の小島が現れ、手に持った小さな小瓶から二つ小さな球状の塊をシャーレーに移し、結花に手渡しました。 cool18.com

  「これが、彼の睾丸だ・・・さあ、これをあの容器に入れて。」 cool18.com

  そうです、その二つの小さな球状の塊は、私の身体から切除された睾丸だったのです。 cool18.com

  (やめてくれぇ・・お願いだ・・・) cool18.com

  私は目の前が真っ白になり、気を失いかけました。 cool18.com

  けれども、結花は小島に言われるままシャーレーを受け取ると、手術室の端に置いてある大ぶりの瓶にその塊をポトリと落としました。すると、中の液体と反応するかのように激しい白煙を出し、どんどん溶けていくのが分かります。 cool18.com

  「あれは、濃硫酸液だ。これで、睾丸は全て溶けてなくなる。つまり、彼の男性としての機能は二度と再び戻ることはない。」 cool18.com

  小島の冷淡で事務的な説明が続きます。そして看護士からメスを受け取ると、結花に手渡し、眠っている私の下半身に顔を近づけながら、なにやら説明をし始めるのです。その様子を冷たい笑みを浮かべながら眺めていた涼子も彼らに近づき言いました。 cool18.com

  「ほら、見て。結花さん、彼のオチンチン。ね、こんなに小さいのよ。自分では、クリちゃんだって思ってるの。まあ、そう見えなくはないけどね。でも、これじゃ、あなたとエッチなんて二度とできないわよねぇ。だけど、これもみんな、彼の望みなのよ。わかったでしょ。フフフ・・・」 cool18.com

  「ホントね、涼子さんの言うとおりだわ。こんな小さくなってるなんて・・・。それも、自分からそうして欲しいなんて。そう言えば、テープの中でも言ってたものね。早くオチンチン取って、本物の女の子にしてって。それで、いっぱいいっぱい、男の人に愛されたいって・・・もう、この人は私の知っている直樹さんじゃないのね。きっと・・・」 cool18.com

  私は結花の口からまるで私への決別を決断したかのような言葉が出るのを信じられない思いで見つめました。けれども、それ以上に衝撃を受けたのは、次に行なわれようとしている手術の内容を、小島が説明した時でした。 cool18.com

  「これから、この患者の陰茎を切り落とし、女性器の形成を行います。あなたにはそれをお手伝いしてもらいます。」 cool18.com

  (な、何を・・・、何を言ってるんだ?こいつらは・・・、結花、結花・・・、だめだ、そんなことしちゃ、だめだぁ・・・。) cool18.com

  画面は陰部の大写しになり、そして次の瞬間、結花の持つメスがすっかり矮小化した男性自身に静かに入っていきます。 cool18.com

  (ぎゃー・・・や、やめてくれ、結花・・・やめてくれぇ・・・)    cool18.com

  私は気を失いそうになる自分を必死に抑え画面を凝視し続けました。 cool18.com

  結花は少しのためらいもなく、メスを前後に2、3回動かします。 cool18.com

  小指の第2関節ほどの太さしかなくなっている私のペニスは、いとも簡単に切り離されました。 cool18.com

  「よかったわね。直樹・・・いえ、奈緒美ちゃん。お望み通り、もう完全に男性とはお別れよ。これからは、私たちと同じ女の子として生きることになるのよ。良かったわねぇ。フフフ・・・」 cool18.com

  結花はそう言い残して、手術台から離れ涼子と二言三言言葉を交わすと、備え付けの椅子に静かに腰を下ろしました。 cool18.com

  この瞬間、私は本当に意識を失い、眠りに落ちてしまいました。ですから、この後の手術の過程を画面を通じて見ることはありませんでした。 cool18.com

第15章-7 cool18.com

  その後、手術は約九時間もの時間をかけて行われました。 cool18.com

  完全に男性器を切除された下半身には、巧みな技術で本物と寸分違わぬ女性器が形成され、胸にはDカップの「豊乳」バストを形作っていたシリコンから、新たにHカップの「爆乳」に造りかえるための生理食塩水パックに入れ替えられました。そして、それまででも十分にグラマラスなラインを作っていたヒップ全体にも、新たに脂肪が注入され、より大きく豊満なラインを作り出したのです。 cool18.com

  また女性的な高い声が出るように声帯を細くする手術まで施したのです。そして胃の約半分を切除し、その空いたスペースに新たに一年間は十分に機能し続ける、高濃度の女性ホルモンの入った小型の容器が埋め込まれました。これにより食が極端に細くなり、女性ホルモンの大量投与による肥満などの副作用を抑え、人為的に作った体型をずっと維持し続けるのが可能になったのです。 cool18.com

  これだけでも私にとっては衝撃という言葉では言い表すことのできないほどの変化だったのですが、悪魔の所業とも言うべき彼らの人体改造はそれだけではありません。 cool18.com

  なんと下腹部には、病死した若い女性の子宮と卵巣が移植されたのです。このことは、つまり女性が味わう生理の煩わしさと妊娠の恐怖を、男である私に与えたことに他なりません。さらに巧みな医術で形成された女性器の付近には、ボタン電池大の小さな電磁波を送るためのリモコンの受信機が埋め込まれ、陰核の皮膚の除去も施されたのです。 cool18.com

  私は当初、受信機の存在と陰核皮膚除去という手術が行われたことを知らされていませんでした。それがわかったのは、退院後のことです。電磁波の送信機のリモコンは、村井たちの手中にあり、そのスイッチを押すことで新たに形成された女性器を電磁波が刺激されると、言うまでもなく激しい性欲に襲われことになったのです。しかも陰核皮膚の除去により、敏感になった女性器はわずかな刺激にも反応し、自分の身体を自分でコントロールできないほどの性欲の高まりを強制的に与えられることになったのです。 cool18.com

  そしてだめ押しとも言うべき人体改造が、なんと結花の提案により加えられたでした。 cool18.com

  手術後、意識を回復した私の前には、それまで一度も見せたこともない冷淡な表情を浮かべながら立っている結花がいました。 cool18.com

  結花はしきりにくぐもったうめき声を上げる私に向かって淡々とした口調で言ったのです。 cool18.com

  「あなたは、もう完全に奈緒美ちゃんになったのよ。でもね、私にとっては、好きだった直樹さんの面影が残った顔を見るのはつらいの。だから、先生に頼んで、整形手術をしてもらったわ。あなたの顔、腫れが引いて、包帯をとったら、きっと、驚くでしょうね。でもね、それがあなたにとっても、私にとっても、一番いいと思うのよ。あなたも望み通りに女の子に生まれ変わったんだから、人生をやり直す意味でも、全く別人になった方がいいでしょ。」 cool18.com

  (結花、ちがうんだ、君は誤解してるんだっ・・・) cool18.com

  私はありったけの大声で叫ぼうとしましたが、顔全体を拘束する包帯がそれを許しませんでした。結花の言う「顔の整形手術」が果たしてどのようなものなのか、抑えようもない恐怖心が沸き上がってきました。 cool18.com

第15章-8 cool18.com

  私が新たな自分の顔と対面したのは、それから約十日後のことでした。 cool18.com

  不安と恐怖とで押しつぶされそうになりながらも、包帯が外された私の顔が写っているはずの鏡に向け、私はゆっくりと視線を向けていきました。 cool18.com

  「こ、これは、一体・・・・ど、どういう・・・」 cool18.com

  私はほとんど意識のないまま、声にならない声を上げました。と同時に自らの身に起こった二つの大きな変化を知ることになったのです。 cool18.com

  一つは声のトーンでした。自分の口から発せられたとは思えないほどの甲高い細い声が病室に響いたのです。 cool18.com

  「あーあー・・・な・・・なんだ、こ、これは・・・ああー」 cool18.com

  私はまるで発声練習でもしているかのように何回か声を出しましたが、やはり馴染みのある元の声は戻ってきません。 cool18.com

  そして声の変化以上に驚いたのは、言うまでもなく、まるで別人と言えるほどの変化を遂げた自らの顔でした。 cool18.com

  目を丸くして驚いた表情でこちらを見つめ返している顔は、中学生と見まがうほどの童顔の美少女のそれでした。それはまるでテレビから抜け出した美少女アイドルと見まがうほどでした。 cool18.com

  私は、重なり合う二重の驚きに言葉も出ず、黙りこんだまま、鏡を凝視していました。 cool18.com

  「どう?奈緒美ちゃん、気に入った?私も驚きだわ。こんな可愛い女の子になって・・・。それに、声もすてき。ね、これって、結花さんの提案通り?どう?結花さん。」 cool18.com

  涼子の問いかけに応じるように、すっかり表情も落ち着いた結花が口を開きました。「ええ、思った通り。これなら、直樹さんのことを思い出すこともないわ。直樹・・いいえ、奈緒美ちゃんも人生をやり直すのにいいじゃない。子供の頃に戻ってね。これからは私も奈緒美ちゃんのこと可愛い妹として扱ってあげるわ。だから、私のことも結花お姉様って呼ぶのよ。いいわね? フフフ・・・」 cool18.com

  「な、なんて、ことをしてくれたんだ・・・結花・・・君はだまされてるんだぞっ・・・。」 cool18.com

  私は精一杯の叫び声をあげましたが、それはあまりに甲高く、少女が無理に男の口調を作って凄んでいるようにしか聞こえません。 cool18.com

  「あらぁ、何言ってるの、今更・・・・。望み通り女の子に、それも、アイドルみたいに可愛い顔になったんだもの。そんな男言葉を使ったら、おかしいわよ。奈緒美ちゃん・・・」 cool18.com

  結花はそれだけ言うと冷たい笑いを残して、涼子と共に部屋を出て行ったのです。 cool18.com

  涼子にとっては、本当なら憎しみの対象であるべき結花ではありましたが、その時の二人はまるで私という共通の敵がいることで、妙な絆が生まれてさえいるようでした。 手術への結花の注文を涼子が承諾したのも、そういう気持ちの表れだったのでしょう。 実は、結花の注文は顔の整形だけではなかったのです。結花は、少女らしい顔立ちに似合うように、身長も小柄にできないかと言い出したそうです。つまり顔立ちだけでなく、高野直樹としての全ての面影を消し去り、完全に自分の「妹」」としての存在にしたかったのです。そのために自分よりもまた涼子よりも低い身長が望ましいという要望を出したのでした。 cool18.com

  執刀医の小島は当初、難しいと断ったそうですが、幸い結花は168センチで涼子も164センチと女性としては比較的大柄です。ですから、私の172センチの身長を大幅に縮小させる必要もなく、何とか160センチまでならと渋々承諾したそうです。 cool18.com

  小島は、私の肋骨を含む骨格の一部を除去し、手足の長さは変えずに、ほほ意図した身長にすることに成功しました。このことにより、身体全体としてウエスト部分が上に上がり、より脚の長いほっそりとした少女の姿ができあがったことになります。ただ、手足のしなやかさと、幼くいたいけな容貌とはあまりにもかけ離れたイメージを醸し出す部分がありました。それは爆乳ともいうべきHカップのバストと豊満なヒップライン、そしてそれを強調するかのようにギュッと引き締まったウエストラインでした。  cool18.com

  第三者から見れば、ロリータフェイスにアンバランスな豊満なボディを持つ美少女アイドルのような魅力的な姿に映るかもしれませんが、それはまさに私自身に強制的に与えられた姿であり、逃れることのできないことだったのです。その衝撃が言葉では表せないほどであったことは、皆さんもきっとご理解いただけると思います。 cool18.com

第16章 cool18.com

  約半月もの長期入院の後、私は完全に生まれ変わった姿で、忌まわしい屋敷に戻ったのです。入院した時とは変わって、かつての恋人だった結花も加わって・・・・。 cool18.com

  病室を出て病院の長い廊下を歩いていた時、私は改めて自分の身長が十二センチも低くなったことを実感しました。入院時に通った時とは周囲の光景が違って見えるのです。それにそばにいる涼子と結花に向ける視線は、自然と見上げる角度に変わっていたのです。私は残酷な現実に、悲しさと悔しさを隠すことができませんでした。 cool18.com

  けれどもその時、そんな感傷的な思いを打ち消すかのような出来事が私の身体に起こったのです。病室を出たときに感じた、下腹部のかすかな違和感は、廊下の中程まで達したとき鈍い痛みとなって襲ってきたのです。私は退院の手続きを行っている涼子たちに黙って近くのトイレに駆け込んだのです。もちろん、女子トイレにです。 cool18.com

  私にはもはや女子トイレに入ることはごく自然なことになっていました。それは三ヶ月前に屋敷に足を踏み入れた日から習慣になっていたからです。それに去勢手術を受けてからは、私自身男子トイレで立って用を足すことを避けるようになっていました。と言うのも立って用を足す姿勢を取ると、いやがおうにも矮小化したペニスを指先でつまむときの惨めさを味わなければならなかったからです。そのために、いつしか洋式の便座に腰掛け、用を足すようになっていたのです。 cool18.com

  ただそれでも、手術後全身の拘束具が外され、初めて自らの足で女子トイレに行き、洋式便座に腰掛けたときのショックは今も決して忘れることはできません。 cool18.com

  手術前には、たとえ矮小化しているとはいえ男としての証であるペニスが残っていて、それがかすかな希望の光にもなっていたのですが、そこに現れたのは精巧に仕上げられた女性器そのものだったのです。私は思わず両の瞳を堅くつぶり、襲いくる尿意に抗いました。その変わり果てたその部分から放出される光景を目にしたくなかったからです。 しかし次の瞬間、限界に達した尿意は堰を切ったように放出を始めたのです。私は女性は男性よりもトイレが近く、尿意も我慢しづらいというこという話を思い出しました。私はその「トイレが近い」存在になってしまったのです。 cool18.com

  私はうっすらと目を開け、便器に打ちつけられる奔流に視線を向けました。放出される尿の流れは今までの直線ではなく、複数の迸りになって広がっていました。私は本当に自分の身体が女になったのを実感させられて、その惨めさに思わず大声を上げて泣き出したのでした。 cool18.com

  そしてその屈辱感から逃れるために、できるだけ水分の摂取を避け、尿意が襲ってくるのを抑えようとしましたが、そんなことは全く無駄な抵抗でした。どんなに水分を取らなくても、日に数回はどうしても避けることはできませんでしたから。 cool18.com

  私は徐々に激しさを増した鈍い痛みに襲われながら、パジャマの下とショーツを膝下まで下げると便座に腰掛けました。とその瞬間便器の透明な水に、小さな赤い点が落ちたのが見えました。 cool18.com

  (え? なんだ? これ・・・? もしかして・・・血?) cool18.com

  私は背筋が凍る思いがしました。そして自分の身に何が起こっているかを確かめるために、そっと自らの新しい『女の部分』に指先を触れてみました。ヌルっとしたなま暖かい感触が指先から全身に走りました。 cool18.com

  (血だ・・・やぱり・・・) cool18.com

  指先には明らかに赤い血が付いていたのです。 cool18.com

  (どうしたって言うんだ? もしかして・・・これは、生理・・・?) cool18.com

  私はあまりの衝撃に身体が凍りつきそうでした。しかし同時にそれを大きく否定する自分がいました。 cool18.com

  (そんなはずはないじゃないか。だって、生理は・・・) cool18.com

  そうです。いくら巧妙な技術で作り上げた女性器を持ったとしても、生理を迎えるためには子宮や卵巣といった完全な女性器官が必要だということは、男の私でもわかっています。 cool18.com

  まさかその時自分の身体に本物の女性器官が移植され、本当の「生理」を迎えていたなどということは、想像もしていませんでした。 cool18.com

  (そうだ、そうに決まっている。生理のはずがない。これは手術後の出血だ。そうに決まってる。) cool18.com

  私は自分に言い聞かせ、再びパジャマを上げると受付に戻りました。もちろん、その間も鈍い腹痛は断続的に続いています。 cool18.com

  受付に戻ると涼子たちは退院の手続きを済ませ、私が戻ってくるのを待っていました。私は涼子に近づき、どうやら手術後の影響で出血があり、そのために腹痛がするので、少し休ませて欲しいと告げました。涼子も、それなら少し休んでからにしましょうと言ったのです。ただ、その時の涼子の口元には、何かを悟ったかのような冷たい笑みが浮かんでいて、同時に結花に意味ありげな視線を送っていたのに気づきました。 cool18.com

  幸い腹痛は三十分もすると収まりました。私は念のためもう一度トイレに行きその部分を確かめました。出血は完全に収まっていて、ショーツのステッチ部分の赤い染みもかすかなものでした。私はホッと胸をなで下ろしました。生理などという現象はあり得ないと思っていた私には、それは手術の失敗という恐怖が晴れたことへの安堵感でした。 けれど、それは生理以外の何物でもなかったのです。ただ手術後間もないこともあって、移植された子宮と卵巣の働きがまだ不十分であったため、ごく少量の出血で終わっただけのことだったのです。 cool18.com

  そんなことを知るよしもないまま、村井の運転する車で屋敷へと戻り、部屋に通された私は倒れ込むようにベッドに入りました。とにかく目を瞑り眠ろうと思ったのです。けれども眠ることなどできません。 cool18.com

  私は何度も寝返りを打ち眠ろうと努めました。けれども、そうすればするほど身体的な変化に改めて気づかされ、頭の中に恐怖と不安が渦巻き、目が冴えてしまうのです。特に、仰向けになり胸に手を置いた時に感じる、とても自分のものとは思えないような巨大な乳房の波打つような動きと、その重量感に息苦しささえ感じるのです。私の瞑ったまぶたの端からは幾筋もの涙が伝って落ちるのがわかりました。

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